大阪人がスペインで愛を得る旅

ワーキングホリデービザでスペインの南の方に住んでいます。

何回目のデートでキスをする?

 

妙な展開になった。

 

元来私は恋愛ドキュメンタリーの類は見ない人種だ。

それがどうして、こんなことになったのか。

人生というのは予想のできないことだらけで、やはり飽きない。

 

大袈裟な表現をしてしまったが、端的にいうと、

私は今、スペインで、スペイン人と、日本の恋愛リアリティーショーを見ている。

 

 

 

ことの経緯を辿るために簡単に説明すると、私は今スペインのシェアハウスで暮らしていて、同居人は日本に興味津々のスペイン人である。

彼は将来日本で住むという夢を持ち、日本のエンタメにも非常に関心が高い。

 

そんな彼にある日聞かれたことがある。

テラスハウス見たことある?」

私が首を横に振ると、

「あいのりは?」

と続ける。またしても否定の意を伝えると、信じらないという顔でこちらを見てきたので思わず吹き出してしまう。

 

彼はしばらく考えた後、

「前に見てから時間も経っているから全部は覚えていないだろうし、もう一回見てもいいよ」

と言った。

なんで「しょうがない」ニュアンスが含まれているのか分からない。

私の脳内容量に、このままテラスハウスとあいのりは格納しないという選択肢はないのだろうか。

 

そういえばかつて日本でも友人に勧められたなあ、と淡い記憶が蘇る。

私が頑なに見ようとしないので彼女たちは強いることはなかったが。

同居人にも、友達にそういう番組が好きな子がいる、と伝えた。

「あ、そうか。その友達に他におすすめがないか聞いてみようか?」

おいおい。なんで自ら進んで選択肢を探そうとしているんだ私よ。

どうやら流されやすいタチだったらしい。

 

 

 

てなわけで、私は今ソファに座って恋愛リアリティーショーを見ている。

 

本当はバチェラーをおすすめされたのだが、スペインからだと視聴できなかった。

Netflixで見つけた聞き覚えのない番組を見てみることにした。

 

 

その番組では、二人の男女に未来日記という日記が渡され、彼らはその内容に従わなくてはならない。

そして二人は恋に落ち、最後には永遠の別れが待っているということが決められている。

都度渡される日記の内容に沿って番組は進んでいくわけだが、展開が決まった状況でも人は恋に落ちるのか、我々視聴者はそれを見届けることになる。

 

三回目のデートにして、彼らにはキスが指定された。

三回目と言っても、初日は自己紹介くらいだったし画面の二人も展開の速さに驚いていた。

 

そこで同居人が画面を止めて

「日本人は真剣交際の時どの段階でキスするのが普通なの?」

と聞いてきた。

 

うーん…

 

直近の真剣交際を振り返ってみたが、参考にするには遠すぎる記憶だった。

一般論で考えてみよう。

三回目のデートで告白、というのはよく聞くことだ。

となると少なくともその後だろう。

 

その旨を伝えると、

「ツマラナ〜イ」

という答えが返ってきた。

 

なんかすみませんねえ。

 

 

けれども、年を重ねてからの真剣交際になればなるほど、より慎重になる気がするのは私だけだろうか。

どちらにせよ参考にできるデータが少なすぎる。

 

もちろん時と場合による、なんてのは大前提だけれども。

 

経験豊富などなたか、日本を代表して正解を教えてほしい。

 

 

 

 

「」=スペイン語

「」=日本語

で会話をしています。