大阪人がスペインで愛を得る旅

ワーキングホリデービザでスペインの南の方に住んでいます。

楽観主義

 

もしかすると、私は過度に楽観的すぎるのかもしれない。

 

どうにかなるやろう。

 

彼の将来の話を聞いても、そう思った。

その時がきたら必要な手段を取ればいい。

いざとなれば、なんとでもなる。

本気でそう思っていた。

 

けれど、向こうはそれ以上に具体的な未来の保証が欲しいのだろう。

今のままでは、自分以外の誰かの人生の責任を取るなんてできっこない。

それに、学校にきっちり4年通うとすれば、その4年間、そしてその後の数年間、下手すると5年以上の時間をなんの約束もなく拘束することになるからだ。

冷静に数字を見つめると、確かに笑って済ませられる時間ではないのかもしれない。

5年間待ち続けて、けれどもやっぱりまだ時間が必要だと言われても、私は大人しく待ち続けられるのだろうか。

きっといつの日か痺れを切らすだろう。

将来の約束だけしてよ、とか言い出してしまうに違いない。

はたまた、5年間待ち続けたけどそれでも上手くいかなかった場合は?

今から新しく人生設計を立てましょう、そう思った頃には35歳が目前に迫っている。

もちろん年齢が全てではないと思っているけれど、世間から見るとどううつるだろう。

 

考えないといけないことはまだまだある。

 

収入面に関しても彼は言及していた。

もし待ち続けるという選択を取ったとして、私も仕事はどうする?

選り好みしなければいくらでも選択肢はあるだろう、なんて楽観的に考えていたけれど。

実際易しい道のりではなくて、大変な毎日が待っているかもしれない。

それを、彼への気持ちだけで文句も言わずに乗り越えられるのだろうか?

 

そもそも、今の私は冷静じゃない。

彼と離れたくないという気持ちのせいで、考え方にも色眼鏡が入ってしまっている気がする。

 

大人って、こんなに難しいことを考えないといけないのか。

これまで、大変なことから逃げてばっかりだったから、積もりに積もってこんなことになったのかな。

高級な鞄とか家とか、贅沢を求めてるわけじゃないのに。

毎日好きな人と笑って暮らせれば、それだけでいいのに。

ただ、楽しいことや幸せなことばかりじゃダメなのかなあ。

人生が辛く厳しいものだなんて思いたくない。

 

 

これまでの人生も、大変な時期や苦しい時期があった。

でもそれは、私が苦しい方を選んでいただけだ。

いつも、もっと楽な選択肢はすぐそこにあった。

 

きっと今回もそうだ。

まだ気づいていないだけ。

あまりにも簡単で、拍子抜けするような道が、まだ気付けていなだけであるはずなんだ。

今この瞬間は、あまりにも楽観的すぎる私にちょっとした気づきを与えるためのものだ。

本当に苦しめるために起きたことじゃない。

クロに対してもそうだ。

彼にとっても何かを得るために必要なことだったんだ。

それは、本当に諦めたくないという揺るぎない自分の夢を再確認するための瞬間かもしれないけれど。

とにかくそう考えることで、自分の肩の荷を軽くした。

 

そもそも、欲張ったらダメだなんて誰が決めたんだ。

片方しか選んじゃダメだなんて、そんな法律は世界中のどこにもないだろう。

ダメな理由は大人の頭の中にだけあるんじゃないか。

鞄を買ったら靴を買っちゃいけないとか、そんなわけない。

鞄も靴もワンピースも、好きなだけ買えばいい。

幸せの後には不幸がなくてはならないとか、そんなわけない。

 

だから今回も、苦しむ道しかないなんてことは、あってはならない。

 

彼は急がなくてもいいから何度も話し合おうと言った。

何度でも何度でも、とことん話をすればいい。

二人が幸せになれる道が見つかるまで。

 

 

 

 

 

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