大阪人がスペインで愛を得る旅

ワーキングホリデービザでスペインの南の方に住んでいます。

カレー

 

キーマカレーにハマっていた。

 

以前、挽肉が余った時に見つけたレシピだ。

汁気がないので保存にも向いていて、何より簡単に美味しくできた。

 

「今日、私カレー作るわ。」

クロにそう言うと、

「じゃあ俺の分も挽肉焼いてよ。工程の途中で分けてくれればいいから。俺は日が通りさえすればいいからさ。そのままご飯に乗せて食べるから。」

と言われる。

別に、いいけど…。

「じゃあ、俺シャワー浴びてくるから。」

え?

それって、自分がシャワー浴びてる間に私が料理するから、自分はシャワー終わったらすぐご飯食べれるってこと?

「挽肉とお米は買ってきてあるから。」

 

食材を使わせてくれることはありがたい。

調理手順が途中まで同じなのだから、理論上は確かに私に負荷はない。

けれど、モヤッとしてしまうのは私の心が狭いのだろうか。

 

いや。深く考えないでおこう。

見返りを求めるから悲しくなるんだ。

無償に与えれば、いつか良いことが起こると考えよう。

 

気分を上げるために好きな音楽を聞いて、料理を始めた。

 

クロがシャワーから出てきた時には、まだ全ての工程は終わっていなかった。

一度に大量のお米を炊いたのでまだ炊き上がっていない。

 

「遅い!」

それを見たクロから発せられた言葉に、また私の機嫌は悪くなる。

ふざけて言っているということは分かっている。

 

モヤモヤしていたら、ちょうど友人から電話がかかってきた。

他のことに集中することで、さっきまでの負の感情は消えた。

そして、電話中にちょっかいをかけてくるクロを見ていたら、またどうでも良くなった。

 

先に食べ終えたクロが私の分もお皿を下げてくれたので、少し遅れてキッチンに向かう。

すると、早速洗い物をしてくれていた。

 

「私の分まで。ありがとう!」

「大したことないよ。洗い物は一瞬だ。君は料理をしてくれた。そっちのほうが大変なことだよ。」

「どっちがどうとかないよ。ありがとう。」

 

やっぱりクロも、クロなりに考えている。

表面上の出来事ばかりにとらわれてはダメだ。

 

 

 

 

「」=スペイン語

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